会話を楽しみたい
人と話すとき、私の心はいつもいっぱいいっぱいだった。
コミュニケーションって、人の言動や反応に対して「こういう心境なのかな」と予想をたてて、その予想に沿って私も反応する、といったものだと思う。
この予想から反応のスピードは、速ければ早いほどよしとされているように感じていた。
早くするためには、理解も的確に予想を立てることも早くしなくちゃいけない。
苦しいだけのコミュニケーション。
言葉に詰まったり、理解ができなかったりすると、スムーズな早い反応はできなくなってしまう。
私はスムーズな会話が絶対的によいものだと信じていた。
だけど、実際の私はちゃんと聞き取って理解するということに時間がかかるし、語彙力も多くないので言葉につまることがある。
その理想と自分の差に、どんどんどんどん会話することが辛くて苦しいものだと感じるようになってしまった。
大事なことは言葉以外にある。
コミュニケーションは人と人との間で伝え合う行為だ。
同じ考えや経験の人は一人としていないので、どんな言葉を使っても伝わらないことはある。
そういえば学校で、言葉よりもボディランゲージなど言葉以外のほうが情報が詰まっていると習った。
つまり、言葉に詰まるほうが、伝えたいことが伝わるときがある、ということだ。
逆に会話をスムーズじゃなくそう!
スムーズじゃなくてもいい!と思うと、まず落ち着ける。
すると相手の言葉の理解もしやすくなる。
そして相手の言葉をゆっくり待つことができる。
待っている間に自分の気持ちも整理ができるかもしれない。
こんな風に会話ができるようになると、私もいっぱいいっぱいにならず、相手の言動を曲解して勝手に傷ついたり怒ったりすることも減るんじゃないかなと思った。